発汗抑制注射(ボトックス)
わきや手・足などの汗が気になる部分にA型ボツリヌス毒素・ボトックスの発汗抑制注射を行うことにより汗を抑える治療です。
発汗抑制注射の成分(A型ボツリヌス毒素製剤)は顔のしわ治療にも使用され、多汗症では発汗の範囲に注入することで汗を抑えます。ボトックスは、日本国内で腋窩多汗症治療の承認を取得したA型ボツリヌス毒素製剤です。
発汗抑制注射の効果には個人差がありますが、約3~6ヶ月ほどの持続期間です。軽度わきがのニオイの場合には、発汗抑制注射により臭いが軽減します。
治療時間は両わきで約5分です。
露出の増える夏の期間だけ汗や臭いを抑えたい方だけでなく、厚着や室内温度により多くなりがちな冬の汗にもおすすめです。
作用の仕組み
多汗症はアポクリン汗腺とエクリン汗腺のうち、特にエクリン汗腺からの発汗が多汗症の原因になります。ボトックス(ボツリヌストキシン)は、神経から汗腺への伝達をブロックする働きがあります。 これにより、発汗を増加させる神経伝達物質のアセチルコリンを抑制することでエクリン汗腺からの発汗を抑え、多汗症を改善します。
効果の持続期間
・効果が出始めるまで:2〜3日程度
・最大効果のピーク:1〜2週間後
・効果の持続:約3〜6ヶ月(効果が切れてくると再注射でコントロール可能です)
メリット・デメリット
■ メリット
・切らない治療のため、ダウンタイムがほぼない
・当日から日常生活に支障なし
・短時間で施術(両脇で約10分)
・再発しても繰り返し注射が可能
■ デメリット・注意点
・効果は永続的ではなく、定期的な注射が必要
・注射部位に一時的な赤み・内出血・腫れが見られる場合がある
【副作用等の注意事項】内出血・腫れ・疼痛
【製剤】日本国内承認 ボトックス[GSK(グラクソスミスクライン)]・未承認A型ボツリヌス毒素製剤を使用して治療を行います。
発汗抑制注射でもニオイを軽減?
わきがの臭いの主な原因は、アポクリン汗腺からの発汗によるものです。もう一つのエクリン汗腺に作用する発汗抑制注射でわきがの臭いが軽減されるのは、発汗抑制注射がアポクリン汗腺からの発汗も抑制するからではありません。アポクリン汗腺から出た汗は、エクリン汗腺からの汗とわきの皮脂腺から分泌される脂肪酸と共に、皮膚の細菌に分解されると臭いを発するようになります。発汗抑制注射で「わきが臭」が軽減するのは、エクリン汗腺から発汗を抑えることでこの湿潤状態が改善し、皮膚の細菌の増殖を抑えるからです。
またわきのレーザー脱毛を併用することで、わき毛による蒸れや細菌の増殖を軽減させることも臭いの対策になります。発汗抑制注射は軽度のわきがが適応となります。わきがの臭いが強い方や根本的にわきがを改善させたい方には機器による治療や手術による治療が必要です。
料金表
発汗抑制注射 | わき | ボトックス | 66,000円 |
---|---|---|---|
手の平・足の裏 | ボトックス | 66,000円 | |
頭 | ボトックス | 66,000円 | |
わき | 韓国製 | 47,300円 | |
手の平・足の裏 | 韓国製 | 47,300円 | |
頭 | 韓国製 | 47,300円 |
▼ 製剤は100単位の価格です。
▼ 手の平・足の裏 笑気麻酔(22,000円)の併用も行えます。
- ※表示は税込価格です。